第15回 場合の数
順列・組み合わせ・樹形図の使い方をマスターしよう
1. 場合の数とは
場合の数とは、ある条件にあてはまるものが何通りあるかを数えることです。
「もれなく」「重複なく」数えるのがポイントです。そのための方法として樹形図や表を使います。
樹形図ってなに?
樹形図とは、「木の枝」のような形で、選べるものを順番に書き出していく図のことです。枝が分かれるように書くので、すべての場合を「もれなく」「重複なく」数えることができます。
下の図は、AとBの2人を並べるときの樹形図の例です。
このように、枝の先をたどっていくと、すべての並べ方がわかります。場合の数が多くなっても、樹形図を使えば整理して数えることができます。
2. 並べ方(順列)
いくつかのものを順番をつけて並べる方法の数です。順番が違えば別のものとして数えます。
例題:A、B、Cの3人を1列に並べる方法は何通りありますか?
1番目:3人から1人選ぶ → 3通り
2番目:残り2人から1人選ぶ → 2通り
3番目:残り1人 → 1通り
全部で 3 × 2 × 1 = 6通り
樹形図で書くと、6通りすべてが一目でわかります。
n人をn人全員並べる → n × (n−1) × (n−2) × … × 1
例題:5人から3人を選んで1列に並べる方法は何通りですか?
1番目:5通り
2番目:4通り
3番目:3通り
全部で 5 × 4 × 3 = 60通り
ポイント
「並べ方」は順番が大事。ABC と BAC は別物として数えます。
3. 組み合わせ
いくつかのものから順番を気にせずに選ぶ方法の数です。
例題:A、B、C、Dの4人から2人を選ぶ方法は何通りですか?
並べ方では 4 × 3 = 12通り
しかし AB と BA は同じ組み合わせ
2人の並べ方 2 × 1 = 2通りで割る
12 ÷ 2 = 6通り
確認:AB、AC、AD、BC、BD、CD の6通り ✓
n個からr個選ぶ組み合わせ = 並べ方 ÷ r個の並べ方
例題:6人から3人を選ぶ方法は何通りですか?
並べ方 = 6 × 5 × 4 = 120通り
3人の並べ方 = 3 × 2 × 1 = 6通り
組み合わせ = 120 ÷ 6 = 20通り
コツ
「選ぶ」「チームを作る」→ 組み合わせ(順番関係なし)
「並べる」「順位をつける」→ 順列(順番あり)
4. 樹形図をかいてみよう
ここでは、樹形図を使って実際に場合の数を数えてみましょう。樹形図は、選ぶものが少ないときにとくに便利です。
例題:コイン3枚を投げたとき、表と裏の出方は全部で何通りですか?
1枚目:表 か 裏 → 2通り
2枚目:それぞれ表か裏 → 2通り
3枚目:それぞれ表か裏 → 2通り
全部で 2 × 2 × 2 = 8通り
樹形図にすると、8通りすべてを確認できます。
樹形図をかくときのコツ
ポイント
樹形図は場合の数が少ないときにとくに有効です。上の図のように、枝を1段ずつ分けて書いていきましょう。
- 「もれ」と「重複」を防ぐために、決まった順番(小さい順、アルファベット順など)で書く
- 枝の先(いちばん右)をたどると、1つの場合がわかる
- 枝の先の数を数えれば、全部の場合の数がわかる
5. かけ算の法則
それぞれ独立した選択が複数あるとき、全体の場合の数はかけ算で求められます。
全体の場合の数 = 選択1の数 × 選択2の数 × …
例題:シャツが4種類、ズボンが3種類あります。組み合わせは何通りですか?
例題:A地点からB地点への道が3本、B地点からC地点への道が4本あります。A→B→Cの行き方は何通りですか?
6. まとめ
| パターン | 考え方 | 例 |
| 順列(並べ方) | 順番あり | 3人を並べる → 3×2×1 = 6 |
| 組み合わせ | 順番なし | 4人から2人選ぶ → 6 |
| かけ算の法則 | 独立した選択のかけ算 | シャツ4×ズボン3 = 12 |
| 樹形図 | 枝分かれで書き出す | コイン3枚 → 8通り |
テストでのポイント
① 「並べる」か「選ぶ」かで解き方が変わる ② 数が少ないときは樹形図で確認 ③ かけ算の法則を使えるかチェック ④ もれ・重複に注意