第6回 時刻と時間 の教え方

「時刻」と「時間」の違いを理解し、時間の計算ができるようにしましょう

📋 この単元の概要

3年生の「時刻と時間」では、「時刻(何時何分)」と「時間(何時間何分間)」の違いを明確にし、時間の計算(経過時間・到着時刻など)を学びます。

時間は60進法(1時間=60分、1分=60秒)という、他の単位と異なる仕組みを持っています。10進法に慣れたお子さまにとって、60で繰り上がる・繰り下がる計算は大きなハードルです。

📌 ポイント

この単元で身につけたい力は3つあります。

  • 時刻と時間の区別:「3時20分(時刻)」と「1時間30分(時間)」を正しく使い分ける力
  • 経過時間の計算:開始時刻と終了時刻から経過時間を求める力
  • 秒の理解:1分=60秒を理解し、秒を含む簡単な計算ができる力

時計の学習は日常生活と直結しています。「あと何分で出発?」「テレビは何時間見た?」など、毎日の生活の中で自然に練習できる単元です。

⚠️ つまずきやすいポイント

1. 「時刻」と「時間」を混同する

「学校は8時30分に始まります」の8時30分は「時刻」、「授業は45分間です」の45分間は「時間」です。この違いがわからないと、問題文の意味を取り違えてしまいます。

⚠️ 注意

「時刻はある瞬間を表す(時計が指す点)」「時間はある長さを表す(始まりから終わりまでの幅)」と、目覚まし時計の針の位置とストップウォッチで計る長さに例えると区別しやすくなります。

2. 60進法での繰り上がり・繰り下がり

「2時間45分+1時間30分」の計算で、45分+30分=75分を「1時間15分」に直すことができないお子さまがいます。10進法のように「100分」にしてしまうことも。

3. 正午(12時)をまたぐ計算

「午前10時40分から午後1時20分までは何時間何分?」のように、正午をまたぐ経過時間の計算は特に難しいです。午前・午後の切り替わりで混乱するお子さまが多くいます。

📌 ポイント

正午をまたぐ計算は、「まず正午(12時)までの時間を求め、次に正午からの時間を求めて合わせる」と2段階に分けると理解しやすくなります。

🎯 教え方のコツ

1. 時計の模型を使って手を動かす

時間の計算は、実際に時計の針を動かしながら考えるのが最も効果的です。100円ショップで買える学習用時計や、手作りの時計を活用しましょう。

時計を使った練習例

問題:「2時40分から3時10分までは何分間?」

1. 時計を2時40分に合わせる

2. 長い針を3時まで動かす → 「ここまでで20分」

3. さらに3時10分まで動かす → 「ここからさらに10分」

4. 「20分+10分=30分間だね!」

2. 数直線(時間の線)を描く

時間の計算は、数直線を描くと関係が見えやすくなります。左に開始時刻、右に終了時刻を書き、間にきりのいい時刻を入れて区間ごとに計算します。

💡 コツ

「時間の線」を描くときは、まず「ちょうどの時間」を目印にしましょう。例えば、2時45分→3時(15分)→3時30分(30分)と、ちょうどの時刻を経由して計算すると間違いが減ります。

3. 生活のリズムで時間感覚を育てる

朝起きてから家を出るまでの時間を計算する
好きなテレビ番組の長さを「何時間何分」で表す
「おやつまであと何分?」と日常的に問いかける
ストップウォッチで1分間を体感する(目を閉じて「1分たったと思ったらストップ」)

💬 家庭での声かけ例

時刻と時間の区別を教えるとき

💡 コツ
  • 「今は何時何分?(時刻)」「学校にいたのは何時間?(時間)」と使い分ける
  • 「『3時に集合』は時刻。『3時間遊んだ』は時間。違いがわかるかな?」
  • 「テレビが始まるのは7時(時刻)。テレビは30分間(時間)だよ」

時間の計算を練習するとき

声かけ例
  • 「今3時50分だよ。4時まであと何分?」→ きりのいい時刻までの計算
  • 「映画は1時間45分だって。2時に始まったら何時に終わる?」
  • 「6時半に夕ご飯。今4時45分だからあと何時間何分?」
⚠️ 注意

時間の計算は60進法なので、大人にとっても案外間違えやすいものです。お子さまが間違えても「難しいよね」と共感してあげましょう。「お母さん(お父さん)も一緒に考えるよ」と寄り添う姿勢が大切です。