比の基本的な性質と、等しい比・比の値を正しく扱えるようにしましょう
比は2つの量の関係を「A:B」の形で表す方法です。6年生で初めて正式に学ぶ概念ですが、割合や分数と深く関連しており、中学受験では極めて重要な単元です。
この単元では、比の意味、等しい比(比を簡単にする)、比の値(A:BのときA÷B)、そして連比(3つ以上の量の比)を学びます。比の考え方は、図形、速さ、割合など多くの単元で使われるため、ここでの理解が後々の学習を大きく左右します。
この単元で身につけたい力は3つあります。
「12:18」を最も簡単な整数比にするとき、最大公約数の6で割って「2:3」にしますが、公約数を見つけられなかったり、片方だけ割ってしまったりするミスがあります。
比を簡単にするには、両方の数を同じ数で割る必要があります。まず2で割れるか、次に3で割れるか、と順番に試していく方法を教えましょう。一度に最大公約数を見つけなくても、繰り返し割れば同じ結果になります。
「0.3:0.5」や「2/3:3/4」のような比を整数比に直す操作でつまずきます。小数なら10倍・100倍して整数にし、分数なら通分してから分母を払う、という手順が必要です。
小数の比は両方を10倍・100倍して整数にしてから簡単にします。
例:0.3:0.5 → 3:5
分数の比は通分してから分子の比をとります。
例:2/3:3/4 → 8/12:9/12 → 8:9
A:B=2:3、B:C=4:5のとき、A:B:Cを求める問題で、Bの値をそろえる操作を忘れたり、間違えたりします。
「A:B=3:5」のとき「AはBの何倍?」と聞かれると混乱します。比の値(3÷5=3/5倍)と、全体に対する割合(Aは全体の3/8)の区別もつきにくいです。
ジュースの混ぜ方(原液:水=1:3)や地図の縮尺(1:5000)など、日常で使われている比を例に出すと、比の意味がイメージしやすくなります。
「カルピスの原液と水を1:4で混ぜるよ。原液50mLなら水は何mL?」
原液:水=1:4 → 原液50mLなら水は50×4=200mL
「じゃあ全部で何mL?原液は全体の何分のいくつ?」
全体=50+200=250mL、原液は全体の1/5(50/250)
連比を求めるときは、共通するBの値をそろえるのがコツです。
A:B=2:3、B:C=4:5 のとき
Bをそろえる:3と4の最小公倍数は12
A:B=2:3=8:12
B:C=4:5=12:15
よって A:B:C=8:12:15
連比の問題では「どの文字が共通しているか」をまず見つけさせましょう。共通部分の最小公倍数を求めて、それに合わせて比を書き直すのがポイントです。
「A:B=3:5で合計が120のとき、Aはいくつ?」→ A=120×3/(3+5)=45 のような問題を繰り返し練習しましょう。
比を分数や割合と混同するお子さまが多いです。「比は2つの量の関係を表す」「割合は基準となる量に対する大きさを表す」という違いを、具体例を使って丁寧に説明しましょう。