□や文字を使った式の表し方と、式から値を求める力を身につけましょう
文字と式は、中学数学への橋渡しとなる重要な単元です。これまで□で表していた未知数を、xやaなどの文字で表し、文字を含む式を立てて答えを求めます。
6年生では、文字を使って数量の関係を式に表すこと、文字に数を代入して値を求めること、そして式の意味を読み取ることが求められます。中学受験でも、面積や速さの公式を文字で表す問題が出題されます。
この単元で身につけたい力は3つあります。
xやaが何の量を表しているのかを忘れてしまい、計算の途中で混乱するお子さまが多いです。「x=りんごの個数」のように、文字の意味を明確にしておくことが大切です。
式を立てるときは、まず「xは何を表すか」をノートに書く習慣をつけさせましょう。文字の意味がはっきりしていれば、立式も答えの検証もしやすくなります。
「x×3」を「3x」と書くルールや、「x÷5」を「x/5」と書くルールに慣れていないお子さまがいます。中学受験では省略記法をそこまで厳密に求めない場合もありますが、基本ルールは知っておくべきです。
「3×x+5 にx=4を代入」するとき、3×4+5=17が正解ですが、3×(4+5)=27と計算してしまうミスがあります。計算の順序(かけ算が先)を意識する必要があります。
代入するときは、文字の部分を( )で囲んで数を入れると、計算の順序を間違えにくくなります。
例:3×x+5 → 3×(4)+5=12+5=17
「1本x円のえんぴつを5本と、80円のノートを1冊買ったときの合計金額」を「5×x+80」と表す問題で、何を文字にし、どう式にすればいいかがわからないお子さまがいます。
いきなりxを使うのではなく、まず□で式を立ててから、□をxに置き換える手順で教えると理解しやすくなります。
「1個□円のりんごを4個買うと、合計はいくら?」
□を使った式:□×4(円)
xを使った式:x×4=4x(円)
「□がxに変わっただけだよ。同じことだね」と教えましょう。
「代入」という言葉は難しく感じるかもしれません。「文字のところに数を入れて計算するだけ」とシンプルに教えましょう。
代入の練習は、表を使うとわかりやすくなります。「xが1のとき、2のとき、3のとき……」と表に値を書き込んでいく活動は、比例・反比例の学習にもつながります。
文章題を解くときは、次の3ステップで取り組ませましょう。
「5x+100」という式を見て、「1本x円のえんぴつ5本と100円の消しゴムの合計金額」のように、ことばで説明する練習は理解を深めます。
「60×x」→ 分速60mでx分歩いたときの道のり
「1000−150×x」→ 1000円から1個150円の品物をx個買ったときの残金
「x×x×3.14」→ 半径xcmの円の面積
文字と式は中学数学の入り口です。ここでは「文字を使う便利さ」を実感させることが大切で、厳密なルール(係数の書き方など)を細かく指導しすぎると、かえって苦手意識を持たせてしまいます。まずは楽しく文字を使う経験を積ませましょう。